読者投稿 鈴木義彦編②(271)

〖豊富な資金を運用して、日本の証券相場で莫大な利益を上げている外国の投資家や投資グループがある様だ。その利益の殆どが日本の税法に従った納税をしていないと聞く。海外のタックスヘイヴン地域に存在するペーパーカンパニーは無数にあるらしいが、日本の証券市場は、この正体不明の投資会社に操られ、莫大な利益金が海外に流れている。日本の証券市場は海外の投資家にとってはドル箱で、法律はザルの様に抜け穴だらけなのだ。鈴木は、その方法を真似たのだと思う。日本は、国防面だけでなく経済面でも危機管理が無策だと思う〗

〖西は、鈴木と違って柔和で人当たりも良く、自分を大きく見せる演技力を持ち合わせていて、オークション事業で関わりを持ったクライアントの信用を得て会食するのが日課の様になっていたようだ。そうした日常に西は調子に乗り過ぎて、浪費癖から資金難に陥って行ったようだ。赤坂の高級クラブでは有名だったようだが、巨額の事業資金を借りていたA氏に真面な報告もせず、金融会社から高利の資金を借りるようになっていたと思われる。そして、平成7年頃に上場会社FRの代表取締役の肩書を有していた鈴木が近寄ってきた。西は鈴木の資金繰りの相談に乗ることで自身の資金繰りに充てようとした〗(関係者より)

〖鈴木は、A氏が提訴するまでは、A氏への債務、合意書、和解書の全てを承認していて、自署指印した合意契約書や和解書、確定日付のある借用書は証拠書類として法廷に提出されていた。一方、鈴木側の証拠書類はFR社の決算監査の為に便宜上返還された約束手形の本書13枚と便宜的に作成された債務完済の「確約書」のみだった。この様に鈴木側からは何一つ証拠となる確固たる資料は提出されていない。民事裁判は証拠書類と裁判官の心証が左右すると言われているが、A氏側の証拠書類は無視され、裁判官の心証だけが優先されて結果は敗訴に終わっている。何事にもセオリーというものがあるが、この民事裁判は度の過ぎたイレギュラーなものと言える〗

〖西は、長年A氏の援助を受けながら事業を展開してきた。東京オークションハウスはバブルが弾けた時代に合ったビジネスだったと思う。バブル全盛期に購入した宝石や絵画等を金融業者絡みで処分しようとすると、足元を見られて超安価でしか処分できないが、オークションに掛けると見知らぬ富裕層が参加してきたり、価値観の異なるクライアントが表れて思わぬ高値で商談が成立したりする事がある。西は、どこかのマネ事であっても自分が考案したものとして創業する能力には長けている部分があった。しかし、開業するに当たっての資金は無く、A氏に頼るしかなかった。A 氏は西の発案に協力して援助してきたようだ。都内の麻布にオフィスとオークション会場をオープンし、A氏の支援を受けながら多額の宣伝費をかけてクライアントを集め、マスコミにも注目される様になり、クライアントを増やして行った。一時は上場を目指せるほどの勢いがあったようだ〗(関係者より)

〖鈴木の弁護団は、A氏の勝訴を信じて疑っていなかったA氏の弁護士団の油断を徹底的についてきた。証拠書類が揃っていて、A氏の主張にも「根拠と裏付け」があった筈だが、言葉の上げ足を取られ、意表を突かれてA氏の主張を十分に擁護できていなかったように思う。鈴木の弁護団はA氏の融資金の出所をしつこく追及してきたが、A氏の弁護団の抗弁にはメリハリがなく、裁判官を納得させることが出来なかった為、A氏自らが証人尋問で回答した事で落着させた様だ。この裁判での鈴木の弁護団のリーダーは長谷川元弁護士だったと思われるが、長谷川元弁護士とA氏の弁護団の力量に相当な差があったのではないだろうか〗

〖品田裁判長は裁判で「合意書」と「和解書」の有効性を否定した。徹底して株取引の契約や多くの証拠を認めない姿勢を見せた。鈴木が署名指印した契約書が揃っているのに、その契約を認めなかった理由さえ明確ではなかった。品田裁判長の認識が正しいとすれば、どんな契約でも認められない事になるが、貸金と株取引が密接なつながりを持っているにもかかわらず、一方の株取引に関係する証拠や証言を排除するという矛盾したやり方をして、頑なに株取引を否定する品田裁判長の態度に不信感を抱かない者はいない〗

〖人間の評価は勿論本人の言動が左右するが、周囲の人間の人柄や言動も加味されるものだと思う。A氏の周囲には質の悪い人間の姿も影も見えない一方、鈴木の周囲には青田の様に金の為なら何でもする反社もどきの者が多く、金に絡んだ「胡散臭い奴」が多かったのではないかと思う。鈴木が、高利な金に手を出し、個人も会社も破綻同然に陥った時にも助力しようとする人間は皆無だった。それが、鈴木の人間性を表していると思う。金がなくなると誰も相手にしなくなるのだ。裁判所というのは裁判の当事者の人間関係を調査しないものなのだろうか。訴状も満足に精査していない裁判官に言うのは無駄かも知れないが、刑事裁判と違って「取り調べ調査書」がない民事裁判は事前調査が重要だったと思う。不当裁判に終った原因は、裁判官の事前調査不足という職務怠慢が大きく影響している〗

〖鈴木は、和解協議で裏切り行為を認め、宝林株について買取資金はA氏が出したこと、株取引が「合意書」に基づいて実行された事実を認め、利益は最初は50億円、次いで60億円と言い換えて西が提示した「和解書」に署名指印した。ところが、その後にA氏に手紙を送り付けて一方的に和解契約を反故にしてしまった。納得のいく交渉をしたいとして、青田光市と平林英昭弁護士に交渉を委任したが、和解交渉で解決する意思など鈴木にはなかった。最初にA氏が平林に会った際に、平林が「社長さん50億円で手を打ってくれませんか…」と約束した支払約束を20億円も値切るような鈴木の打診をA氏が受け入れられる訳はなく、ましてA氏は200億円以上の買い支え資金を出していたから、和解書での支払約束は入口に過ぎないはずだった。その結果、鈴木は事実上は交渉で解決する意思もないまま、貸金約28億円と株取引について否定を繰り返した。納得のいく交渉をする意思があれば、鈴木本人が交渉の場に立たなければ意味はなく、所在を不明にする理由も全くない。全ての面で裏切り行為を働き、株の利益金を騙し取った鈴木に交渉を持ちかける権利などなかったはずだ〗

〖この裁判をボクシングの試合に例えれば、鈴木のセコンド(弁護士)のアドバイスが適格だったように思う。最初はフットワークやジャブで相手を牽制し、手数を多く打つことで審判(裁判官)の心証を良くする事が大事だ。中盤からは、相手(A氏側)がカウンターを当てようとするが、前半で余裕を持った一方(鈴木側)は、足を使ってカウンターを当てさせない、時には極めて卑怯なテクニックを駆使してクリンチに持ち込み体力を消耗させる。そして、終盤に入ると、ワザとバッティングして流血させ、相手(A氏側)の戦意を喪失させようとし、カウンターを打ち込んでくる。そして、最終ラウンドの開始前にセコンド(鈴木側弁護士)が「この試合は勝った」と叫ぶ。判定結果は言うまでもないだろう。一方(鈴木側)には悪名高いベテランのセコンドが付いていて、一方(A氏側)には正攻法が得意なセコンドが付いていたが、反則を厭わない戦法に対抗する術を持っていなかった。この勝敗はセコンドの能力の差にあったと思う〗(以下次号)

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