〖鈴木という人間は、他人を煽てて悦ばせる術を持っている。たとえ相手を軽蔑していても自分の欲を満足させるためには相手の自尊心を満足させながら自分のペースに嵌めて、金銭を騙し取るという最低最悪の人間だ。こんな奴には屈辱的な罰を与えて懲らしめないと同じことを繰り返す。多くの善人を救うためにも思い切った処罰が必要だと思う〗
〖金銭は執着心の強いところに集まるという事を聞いた事があるが、金銭に執着することは悪い事ではないと思う。しかし、手にする為の手段が問題だ。金を儲けるという事は綺麗ごとだけでは済まないだろう。清濁併せ呑んで、知恵を絞って他人との競争を勝ち抜く強い精神と体力、そして運が無くては金は寄ってこない。しかし、鈴木の様な奴がいる。鈴木は、他人を騙す為の苦労はしたが、それ以外は大した苦労をしていない。「悪銭は手につかない」と言われるが、鈴木が隠匿している金は大部分が悪銭だと思う。しかし、鈴木が周囲を騙した結果で1000億円超の資産を所有しているのは世界的に見ても非常に稀な事件だと思う。日本の監督官庁にも面子はあるはずだ。日本の法曹界は国内外問わず恥さらしにしか映らない〗
〖西はA氏の資産目的で近付いてきた。鈴木を紹介する前までにA氏には既に100億円を超える資金を融通してもらっていたが、西はA氏に対して感謝の心情があったかは疑問符が付いていたと思われる。それでもまだ、鈴木よりはマシな人間だった。西から鈴木を紹介されたA氏も、まさか鈴木が卑劣な裏切り者で、最凶最悪な詐欺師だとは思っていなかっただろうから、裏切られたと気付いた時の衝撃は大きかったはずだ。それに信用していた西も鈴木に共謀していたとなれば尚更だろう〗
〖「先立つものは金」と言われ、「(金は)人生の潤滑油」とも言われる。鈴木の様に金銭的な約束を守らない奴は最も悪徳な人間と言われる。金は虚栄心を満たし、人間を大きく見せる事も多い。それだけに金の魅力に負ける人間も多くなる。金銭で人を評価する風潮があるのは一種の罪だと言えるのではないだろうか〗
〖民事裁判での弁護士は、相手方の弁護士との論戦が勝敗を分ける。鈴木の弁護団は、原告の主張に反論できるような証拠がないために、言葉尻や揚げ足ばかりを取る作戦を展開して、何回も同じ答弁を繰り返し、いたずらに時間を費やした。A氏側の中本弁護士には相手側を論破する機会が何回もあったように思うが、その機会を悉く逃したように感じる。相手側の長谷川元弁護士に大声で恫喝されるという事もあった様だ。中本は弁護人としてはこれだけ多くの証拠があるのに頼りなさすぎた〗
〖鈴木は和解協議の場では、裏切りの追及を受けて一部にしろ自分の非を認め、和解金として50億円と2年以内に20億円を支払うことを自ら提示したにも拘らず、後になって西と紀井氏が裏切り者で自分は二人に嵌められたなどと子供騙しみたいな嘘をついて自らを正当化しようとした。「和解書」を反故にしようとする態度は人間として、みっともなく情け無いと思わないのか。側から見ていても恥ずかしくなるばかりだ。いい加減ケジメを付けないと家族や身内がいつまでも生き恥を晒し続ける事になるだろう〗
〖裁判所という巨大な権力の中では、裁判官としての能力などしれたものだと思う。刑事裁判は国の機関である警察や検察が裁判の当事者になり、裁判官が量刑を決定する。しかし民事裁判は一般人同士の争いで、殆どが弁護士同志のやり取りになるが、裁判官の能力と考え方が判決を大きく左右する。原告と被告に分かれ平等の立場で裁判が行われる。民事訴訟では、原告が善人で被告が悪人だという意識は捨てた方がよさそうだ。今回の裁判は、被告側弁護士と裁判官による談合と裁判所の意向で決着したと言える。我々一般人には理解できない事が裁判所では起こる〗
〖裁判官も、粘り強い調査と疑問にくらいついて行く姿勢があっても良いのではないかと思う。訴状と準備書面を形式的に読んでも事件の真相は掴めないと思う。裁判官は多くの案件を抱えていて公正な判決文を書くより、こなした裁判の数で評価されるらしい。上司の顔色を伺いながら正義を貫くには大変な神経を使う事だろうが、果たしてどれほどの裁判官が誠実であるかは疑わしい〗
〖裁判で、品田裁判長は「合意書」契約を認めない理由の一つに「7年間も間が空いているのはおかしい」ことを挙げて、安直な考えで判断を下しているが、その経緯を全く考慮していない。鈴木は計画的に西を代理人としてA氏への対応に使い、自分は極力表に出ないようにしていたのだろう。鈴木の居所を突き止める為に何年も探偵まで雇って探していたにもかかわらず、品田の裁判長としての見識が余りにも狭く、軽率すぎる裁定には耳を疑うばかりだ。鈴木寄りの判決を下そうとすれば、内容に無理が生じる事に品田が気付いていないはずはなかった〗(以下次号)