読者投稿 鈴木義彦編②(239)

〖西は志村化工株事件での刑期が確定し、執行猶予で仮釈放された。西は鈴木との面談を申し入れ、鈴木と会ったが、その時の鈴木は西に身代わりを懇願した時の鈴木とは一変していた。「西会長」と呼んでいた呼び方が「西さん」になり、報酬支払とは別に約束していた刑期中の諸費用や生活費の支払も平気な顔で断って来たのだった。西は鈴木の変貌ぶりに驚いたようだが、利益分配金の支払い約束だけは実行させるために二人だけの「確約書」を英字で作成していたらしい。西はこの時まだ鈴木の本性に気付いていなかった様だ。この時点でA氏に何もかも正直に話しておくべきだった〗

〖裁判で鈴木は西が代理人であった事を完全否定した。西は鈴木に籠絡され、金で釣られて鈴木の言いなりになっていた。知り合った当初の西と鈴木の関係は、鈴木が西の事を「西会長」と呼び、下手に出ていたが、株取引の利益金の管理を手中に入れると徐々に主導権を握るようになったのだろう。西の邪な気持ちを既に嗅ぎ取っていた鈴木にしてみれば、西を代理人として表に立たせ、裏から操る事は、そう難しいことではなかっただろう〗

〖鈴木が西との密約した利益分配の受け渡し場所を香港に指定し、鈴木も行く予定と言っていたが、「急用で行けなくなったので代理人のTamから銀行小切手を受け取ってくれ」と西に電話が入った。西はTamと面識があったので了解した様だ。Tamは「銀行小切手が揃わないので」と言って取引を10月4日に延ばした。西はこの事で多少は不審感を持ったのではないだろうか。4日にホテルを出る時に息子の内河陽一郎に「私から連絡が無ければ香港警察に連絡するように」と言い残したらしい。Tamは約束通りに銀行小切手を持参した。西が受領の書類にサインをして取引は無事終了した。Tamは「鈴木からのプレゼントだ。これで乾杯しようと」と言って高級ワインの栓を抜き、2人は乾杯した。その後西は意識不明となり瀕死の状態で、ベイサイドで発見された。受領した銀行小切手43億円と携帯電話の入ったバッグはなくなっていたという。西が襲われた事は陽一郎からA氏に報告された。香港警察で事情聴取された西は鈴木の名前は出さなかった様だ。西の話が本当であれば、犯人は鈴木の関係者以外に考えられない。もしかしたら鈴木は香港に来ていたのかもしれない〗

〖鈴木はA氏に対する借金の清算金額の確認の際、「合意書」破棄の為の報酬として西に渡した10億円を、A氏への返済金の一部として渡した事にすり替えて話し、その分の減額を申し出た。隣に座っていた西は驚愕し、改めて鈴木のあくどさを知ることになった。身勝手の為に仲間を嵌めることさえ厭わない鈴木は、腐りきった人間だ〗

〖和解協議は鈴木の嘘で始まった。鈴木は、利益金は60億円だと言ったが、事実は470億円を独り占めにしていた。それを知らないA氏は西と25臆円ずつの利益配当と、和解書には記載されていないが、鈴木が自ら言い出して約束したプラス20億円の2年以内の支払いを信じた事で和解協議は終了した。嘘だらけの和解協議だったが、西は「一旦分配金を受け取ってから、利益額は実際にはこんな金額ではないので」。しかし、鈴木は嘘だらけの約束さえ守ろうとせず、A氏宛に書いた2通の手紙で和解協議の白紙撤回を要求してきた。A氏には約束を守る姿勢を保ちながら任せて下さい」と言っていたようだ。平林英昭弁護士と青田光市を代理人にしてA氏と直接話し合う事を拒否した。鈴木は何処までも悪知恵を駆使するクズ野郎だ〗(関係者より)

〖西は自分を大きく見せるために多くの資金を浪費している。夜の社交場のホステスの母国に8000万円で家を建ててやったり、別のホステスには赤坂で一番の高級クラブを造ってママにしてやると約束した。最初の頃には伊藤忠の社長の彼女にベンツのSLの新車をプレゼントすると嘘をついて、自分の愛人にプレゼントしたようだ。判また、妻の実家のある秋田に迎賓館のような豪邸を建て、仕事の関係者を招待して接待していたという。そして銀座にクラブをオープンし妻にやらせていた。これは後にA氏に知れることになったが、全てがA氏から事業の資金や株取引の買い支え資金を流用したものだった。西も鈴木に負けず劣らずの悪党だったが、鈴木のように秘密主義ではなく、A氏にはすぐにバレてしまっていた〗

〖鈴木の裁判で原告側代理人の中本弁護士の弱腰は目に余るものがあった。弁護士の選択を間違えたと言わざるを得ない。家族から「A氏の弁護を降りてほしい」と嘆願されたらしいが、そんな家族さえ説得して納得させられない人間が、裁判の弁護人として務まるとは到底思えない。案の定、裁判では証拠類も宝の持ち腐れに終わり、主張も十分な説得力を持たなかったことはA氏の代理弁護士として失格と言わざるを得ない。高裁でも原告代理人に何かありませんかと聞かれると、震えながら聞こえないくらい小さな声で「ありません」と言って終了した。高裁に持ち込んだ意味は全く無かった〗

〖平成18年7月末、西の執行猶予が満期になった。西は鈴木と事前に打ち合わせをしていて、執行猶予明けの10月2日に香港へ向かった。同行者は長男の内河陽一郎だった。この時の鈴木との約束だった43億円は分配の一部で、全額銀行小切手で支払うという事だったらしい。残金の94.5億円は後日タックスヘヴンに開設する銀行への振り込みで実行するという約束だった。西はA氏に香港行きの同行を依頼していたらしいが、鈴木とのことは言わなかった。直前になってA氏に断りを入れてきたようだ。西は鈴木の態度に変化を感じ、腹に据えかねていた為に一時はA氏に全てを打ち明けようとしたのではないだろうか。西は妻に香港へ行く前に「鈴木は30億円の配当金を払ってくれた」と打ち明けている。西はその事を思い出して「今回も大丈夫だろう」と思い直してA氏に話す事を止めたのだと思う〗

〖西の自殺は一人の友人に送った遺書のような手紙から発覚した。手紙を受け取った友人は訝しく思い、息子の内河陽一郎に連絡した。陽一郎と西の妻が必死に西の行方を捜したが、連絡が取れずA氏に連絡したようだ。A氏が会社の郵便受けを開けてみたところ、西からの手紙が入っていた。手紙は明らかに遺書のようなものだった。A氏も西の妻らと協力して西の行方を捜したが、西からの連絡が途絶えたまま数日が経過した。妻は思い当たる事があったのか、豪邸のある実家の秋田に行き、浴室で死んでいる西を発見したのだった。サイトの記事によると、西は壮絶な死に方をしており、検死した地元の警察官も「今までに見た事もない死に方」と驚いていたようだ。事件性も考えられる事から警察が捜査したが、遺書があったことから事件性は見当たらず解剖の結果自殺と判断された。自殺した日は平成22年2月9日だったという〗(以下次号)

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