誰が信じる!? 品田幸男裁判長の偽りの評価

品田裁判官に関する情報をネットで検索したところ、極めて不愉快な情報に接することになった。それは、裁判官の経歴や評価を専門的に掲載しているサイトで品田幸男裁判官に「能力とバランスが取れている珍しい裁判官」と最高の評価を与え、さらに「裁判所の次世代を背負うホープ」とも評価しているのである。
いったい、どういう根拠に基づいてこうした表現ができるのか、このサイトを隈なく当たってみたが、品田裁判官が何故次世代を背負うべきホープであり、能力とバランスが取れていると評する根拠は何かについては一言も書かれていない。このサイトでは、他に何人もの裁判官を取り上げて「ヒラメ裁判官」(上ばかりを見て仕事をしている、ということか)としたり、あるいはマスコミ等で酷評されているといった表現で紹介しているが、それらに比べれば品田裁判官については別格の扱いにしか見えない。

このサイトの運営者(プロフィール等の情報は一切明らかにしていない)は、インターネット上でいくつもの情報サイトが鈴木義彦の犯罪疑惑、訴訟判決の深刻な誤りを指摘して糾弾しているというのに、それらを一切無視している。品田裁判官に関する経歴と評価が同サイトに掲載されたのは2019年11月19日のことで、すでに鈴木に対する疑惑や判決の誤りを指摘する報道はネット上に溢れ始めていた。しかもそれらの情報は途切れることなく日常的に報じられ、世界中に拡散する中で数多くの読者が報道に注目し、寄せられる投稿も激増している。しかも、投稿の大半が鈴木に対する批判や非難であり、鈴木を弁護した長谷川幸雄、平林英昭、鈴木の犯罪に加担してペーパーカンパニーの常任代理人に就いた杉原正芳の3人の弁護士に留まらず、鈴木が1000億円以上とみられる資金を海外のプライベートバンクを中心に隠匿する要因となった株取引に関わる合意書と和解書を始めとする多くの証拠類をほぼすべて無効とする判決を下した品田裁判長(東京地裁)と野山宏(東京高裁裁判長)ほかそれぞれの陪席の裁判官たちに対する批判、非難に拡大していった。
こうした経緯がありながら、それを一切無視して検証もせず、あるいはサイトとしての見解さえ掲載しないまま前述した経歴と評価に加筆も修正もしないという対応は同サイトを閲覧している読者に対して不正確(明らかに間違った)情報を提供していることを恥とは感じないのだろうか。

品田裁判官が裁判長としてA氏が提起した訴訟に携わったのは、平成29年7月に東京地裁判事に着任してすぐのことだったが、訴訟はすでに2年が経過していた。しかし、それから結審するまで7か月、判決言い渡しまで約10か月という期間を考えると、果たして品田裁判官が審理全体を理解して、個々の証拠の採用、不採用の判断が的確にできたのかという疑念を払しょくすることはできない。もちろん、この間、品田裁判官はこの訴訟に専従していたわけではないという理由から、訴訟の大筋の流れは理解しても、出来事の背景事情の裏付けとなる証拠の一つ一つに目を向ける時間などなかったことは容易に想像がつく。
平成11年7月30日に西が「株取引の利益」と言ってA氏の会社に持参した15億円は、西が自分と鈴木の取り分の各5億円をA氏への返済金に充てると言ったことで一旦は全額を受け取ったが、A氏はそのうち1億円を「鈴木さんと分けなさい」と言って西に渡している。そして翌日には西と鈴木がA氏の会社を訪ねて、15億円の処理について相互に確認し、西と鈴木はA氏から各5000万円を受け取ったことでA氏に礼を述べた事実もあった。しかし、品田裁判長はそうした経緯や事実を無視して、15億円全額を鈴木の返済金と断定したのである。しかも返済期日を西が持参した7月30日と、鈴木が返済を主張した根拠となる同年9月30日付の確認書の真偽には一切触れず「7月から9月にかけて支払われた」と平然と期日を曖昧なままにしていた。期日を特定せずに、何故、15億円を鈴木の返済金と断定できるのか。判決のいかがわしさがここにある。

品田裁判長は、鈴木と西が実行した合意書を無効としたことで、株取引が継続して実行された結果の利益分配を約束した和解書を無効としたが、その根拠として、鈴木が主張したありもしない強迫や心裡留保を採用することで、鈴木が自筆で和解書に署名指印した事実を打ち消してしまった。合意書が作成された経緯を検証し、平成14年6月27日に鈴木が同じく自筆で書いた借用書の作成経緯、そして和解書が作成されるに当たってA氏と西、鈴木が協議した内容等は全て合意書に基づいた株取引に関連していることとして検証した痕跡が判決には全く見られず、それ故、品田裁判長は判決を下す以前からすでに株取引に係る主張、特にA氏側の請求を全面的に排除することを前提にしていた可能性を捨てることが出来ないのだ。
そしてその理由を導く答えは一つしかない。品田裁判官が関わる以前に2年以上をかけた審理の早期終結である。そのような役目を品田裁判官は認識していたと考えるより、株取引に係る主張(A氏側の請求)とそれを裏付ける証拠類を悉く排除してしまった理由が見当たらない。

品田裁判官を高評価したサイトには、品田裁判官が関わった国家賠償請求訴訟で、原告が期日に出廷できなかった事情を考慮せず、口頭弁論を強制集結してしまった経緯を説明したうえで「身内である裁判官不祥事の事件の早期終結、組織防衛が手続保障よりも優先された」と批判したが、そうした品田裁判官の対応こそ、まさにA氏が提起した訴訟にも発揮されたと言って過言ではない。
品田裁判官が裁判長として訴訟指揮を取ったことで、真実を大きく歪めてしまっただけでなく、鈴木に対する犯罪疑惑を隠蔽する役割を負ってしまったことは日本の法曹界全体に深刻な問題提起となっている。それを踏まえて、判決を破棄するための再審は絶対に不可欠なのである。

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