〖鈴木のA氏に対する裏切りは、親和銀行事件で逮捕され拘留されていた期間に計画されたものだと思う。拘留中は天野氏に会社の事は任せざるを得なかったために、鈴木は逮捕される直前にA氏を騙してFRが不渡りを出さないような資金調達を済ませたのではないだろうか。親和銀行事件は警察の捜査によって犯行を逃れることが出来ない状況であったために、有罪は決定的だった。鈴木は、短期間の刑期で終わらせる為の工作を考えていたと思う。それには多額の損害賠償金が必要だった。損害賠償金を捻出するには株式投資に賭けるしかなかったのでないだろうか〗
〖西が香港に行く前に妻に「鈴木から今までに30億円の配当金を受け取っている」と言っていたようだが、西は鈴木の株取扱による本当の利益金額を把握していなかった。しかし、志村化工株相場操縦の罪を被ることで鈴木が独り占めにしている利益金額を知ったのではないだろうか。鈴木も西も、鈴木が逮捕されてこの利益金が検察に分かってしまうと、元も子もなくなることが分っていた。これだけは絶対に避けなくてはならないということで、2人の利害が一致した。そして密約を交わして西が罪を被ったのだと思う。しかし、A氏はそれらの報告は全く受けていない。この2人は自分の利益を確保する事だけを考えていて、肝心のA氏のことは眼中に無かったのだろう〗
〖日本は裁判制度として三審制を敷いている。三審制とは、裁判において確定までに上訴することができる制度だ。国民の基本的人権の保持を掲げた裁判所で、慎重・公正な判断をすることが目的であるはずが、野山裁判長による鈴木の控訴審においては、勝手に審理は尽くされたと判断して棄却している。全く職務を全うしていない。これで税金から高給を貰うとは、裁判所は税金泥棒の巣窟だ〗
〖鈴木は、親和銀行事件で逮捕される前には既に、A氏から約28億円の資金の融資を受けていた。その借入金も返済しければならなかったが、狡猾な鈴木は「返済するためには株式投資で利益を上げるしかない」事を理由にしてA氏を説得することを思いついたのだと思う〗
〖鈴木の考えていたスキームは、証券取引等監視委員会の目を晦ます為に海外のペーパーカンパニーを複数購入し、その名義で売買する事と利益はタックスヘイヴン地域に送金する事だった。鈴木は、詳細はA氏に内緒にして株式取扱に関しての「合意書」を作成することで資金援助の約束を取りつけようとした。西も、鈴木の計画に賛同してA氏を説得したが、この時には鈴木の陰謀の詳細までは思いが至らなかった〗(取材関係者より)
〖鈴木の裁判で二審を担当した高裁の野山裁判長は、一審の不当判決を「審理は尽くされた」とし、そのまま支持して控訴を棄却した。明らかに手抜き裁判の税金泥棒だ。定年前の裁判官は特に面倒な審理をやりたがらないと聞くが、案の定、野山裁判長は今年の1月で定年退官している。高額な退職金を貰ったはずだ〗
〖西は、保釈中の鈴木が表面に出られない事で株の情報収集を活発に行い、知人の証券マンから宝林株の売却情報を得た。鈴木の計画を実行するには購入金額も含めて格好の条件であったため、A氏に相談して購入代金の協力を得た。鈴木は西からの報告を受けて、旧知のフュージョン社の町田修一の協力を得てダミー会社を3社購入した。そして、鈴木は、A氏に内緒で外資系証券マンの紀井氏と自主廃業した山一證券の元海外担当者の茂庭進氏をスカウトして、来る日の為の準備を済ませた。鈴木は、宝林株の購入資金を借りたA氏の名前を隠す為にペーパーカンパニー3社の常任代理人の杉原弁護士に指示して紀井氏からの借入金として「大量株式保有報告書」を虚偽記載し、金融庁に提出している。全てが鈴木の考え出した計略通りに進んでいた。この時の杉原弁護士の行為は明らかに犯罪であり懲戒免職に当たるものだ〗(取材関係者より)
〖現役の警察官や検事がこの裁判資料を見てどのように思うだろうか。この裁判を正当なものだと判断する確率はほとんどゼロに近いと思う。彼等は法律上、民事事件には介入しない事になっているが、この裁判の裏には刑事事件に関連する様々な犯罪が多く隠されている。この裁判が再審される可能性はゼロではないが、裁判所としては再審申立を受理して、誤審を覆して正当な判決を下す可能性は少ないかもしれない。警察と検察は告発や告訴が無ければ捜査に着手できないが、A氏がその気になって刑事告訴すれば動かざるを得ないだろう。そうなればマスコミも当然に動く。鈴木は何処にも逃げられなくなり、もし国外に隠れていても召喚されることになる〗
〖在任中の裁判官で真面に仕事をしている裁判官は存在するのか。鈴木の裁判を担当した品田裁判長や二審の野山裁判長の対応をみると、裁判官ほど偽善者はいないように思えてならない。裁判官も所詮我々と同じ人間で神や仏ではない。頭がいいか悪いかの違いはあっても、人間の持つ本能は同じだろう。煩悩に惑わされた品田のような裁判官がいても不思議ではない。その代償として今、正に批判の集中砲火を浴びているのだろう〗(以下次号)