〖この裁判に提出されなかった証拠は数多くあるようで、西が書き残した「鈴木義彦との出会いから現在」も出していないらしいが、それは何故か。本人の証言が聞けない上に鈴木が西の居ない事を利用して在りもしない嘘をつき通している。しかも30頁にも及ぶ内容で、鈴木が詐欺の常習者であることについても多く記されているが、A氏の代理人中本弁護士はどうしてこれを証拠として提出しなかったのか、それとも見落としてしまったのか。中本弁護士のやる事や考える事は全く図りかねる。A氏にしてみれば裁判官ばかりか頼みの綱である代理人弁護士がこれでは苛立ちが募るばかりだ〗
〖鈴木がA氏宛に書いた手紙に、「西と紀井氏が自分の事を国税庁や金融庁に密告したことで日本にいられなくなったので暫く帰国できません」と書いているが、何をいまさら自分勝手なことを言っているのか。西は、志村化工株事件で鈴木の名前を一切出さず罪を独りで背負った。また、香港の事件でも香港警察の取り調べで鈴木の名前を一切出さなかった。それは鈴木との利益金分配の密約があったからだ。その清算も、和解書に記載した支払い約束もある中で西が鈴木の事を密告する筈はない。自分の都合で他人を悪者にするのは鈴木の常套手段だ。A氏に対しては尊敬しているようなことを言っているが、それも鈴木の罠だ。八つ裂きにしても飽き足りない悪党だ〗
〖紀井氏に対して裁判官は「株取引による利殖活動の全体像を把握できる立場にはなかった」と言っているが、紀井氏の証言はあくまでも「合意書」を結んでからの株取引が実際にどれだけ行われていたか、その詳細な実態を明らかにする事(各銘柄の仕入と売りのみ)であって、裁判官が言う全体像とは利益金をどのようなルートで最終的にどこのペーパーカンパニーの口座に移したかだけを把握する事が出来ないということだが、これは利益金とは全く別の問題だ。こんな的外れな判断をする裁判官では、全く話にならない。必要なのは利益と経費である〗
〖親和銀行で逮捕される前に、A氏から8000万円を借りる時も鈴木は土下座をして「このご恩は一生忘れません」と言ったにも拘わらずA氏を裏切っている。そして西が志村化工株の相場操縦容疑で逮捕された時も土下座をして「私の名前は絶対に出さないで欲しい。そうしてくれたら西会長が出た後には言う事は何でも聞くから」と懇願し、西は鈴木の関与を否認し鈴木は逮捕を免れたが、西の保釈後に掌を返すように西との距離を置き始めた。このように鈴木という男は頼み込む時には土下座をし、精一杯の言葉で相手の気持ちを掴む。そして掌を返す。これがいつものやり口だ〗
〖裁判長の品田は他の二人の上司だろう。裁判所は、上命下服・上意下達のピラミッド型の組織らしい。上司の言うとおりにしないと出世は出来ないと言われている。そうだとしたら品田が独断で裁判を進行させたのではないか。それにしてもそれぞれ大事なポイントの説明が全くなっていないことが誰の目にも明らかだ。裁判所の内規は明治時代から変わっていないらしい。これは日本法曹界にとって大問題だ〗
〖平成11年7月30日、西がA氏の元に15億円を持参する。その後の裁判で鈴木はこの15億円をA氏への債務の返済金と主張することになる。先を見据えていた鈴木は、あえて西に単独で持参させ「自分達の取り分は社長への返済の一部に充てます」と当然打ち合わせ済みのセリフを言わせたのだろう。鈴木も一緒に来社していれば「合意書」の再確認、今後の株取引の展望の話になる事を予想していたはずだ。翌日の7月31日に鈴木と西がA氏の会社を訪ねた時も、15億円の処理を確認はしたが、鈴木も西も株取引の詳細は一切語らなかった。またA氏から心遣いでそれぞれ5000万円を受け取った礼を述べたが、裁判で鈴木はそうした事実はないと否定し、何故か中本弁護士は追及しなかった。鈴木にしてみれば、A氏と面と向かって嘘を吐き続けたら、いつかA氏の眼力に見抜かれてしまう恐れを強く感じていたに違いない〗
〖宝林株の取得資金を西がA氏に相談した時もA氏は3億円を約束し、買取り決済日までに用意した。他にも何度も頼まれた資金を約束の期日通り出資している。西が株の利益として15億円を持参した時も西が返済分の一部として西と鈴木の取り分を合わせて10億円をA氏に返金したが、2人で分けるようにと1億円を西に渡すほど情の厚い人物だ。資金の提供者であり債権者なのだから、考えれば考えるほど鈴木のA氏に対するひどい裏切りに強い怒りを覚える〗
〖裁判官は準備書面を読んで事実関係を整理し、理由と結論を書くのが基本だという。地裁の三人の裁判官にはその基本が全く出来ていない。明らかに職務怠慢で能力不足というより地裁の品田以外の2人と高裁の3人は内容をよく読んでいない。特に地裁の裁判官は誤字や脱字にも気づいていないということは2回以上は読んでいないと思う。品田裁判官に右へ倣えでは3人でやる意味はない〗
〖鈴木は親和銀行事件で起訴後、保釈された時は債権者達から逃れるために愛人宅に身を隠し、自暴自棄に陥り、朝から酒浸りの生活を送っていた。有罪の可能性が高く懲役の心配ばかりしていたんじゃないか。しかし鈴木はまだ運が良かった方だ。西から紹介してもらったA氏との出会いがあって、A氏に債務の肩代わりをしてもらい、この窮地から救われていたからだ。株取引が成立していなかったら、鈴木は確実に実刑になって人生はほぼ終わっていた〗
〖鈴木がA氏との接触を避けている一方で西が命を絶った。その直後にA氏は西の妻子と共に鈴木の実父を訪ねて、A氏は鈴木の実父と鈴木の妹と別々に近くの警察署へ出向き、そこから妹が鈴木に電話をかけている(父親の電話には鈴木は出ない)。鈴木は「今は警察署へは行けない」と言って拒み「明日以降必ずA氏に電話をするから」と言ったきり一切連絡をして来なかった。このようにA氏から逃げていたのは一方的に鈴木であって、裁判官が和解書を却下した理由の「7年間あまり三者での具体的な報告や協議がなかった」としているのは全く当て嵌まらない。合意書についても3人の約束は明記されている。最初は宝林株と分かっていたが、鈴木と西は、株取引では多くの銘柄を扱うのでその都度銘柄の書き換えは大変なのでブランクにすべきと言うのでブランクにした。他にも一番大事な誤判について、公序良俗に反するとか脅迫、心裡留保であるとの結論だが、これが真実だとするなら、和解後の何回もの追認、それに1週間後に支払いについて鈴木が一人でA氏の会社に来社して「海外に口座を作ってほしい」等の話はないはずだし、海外からの2通の手紙に「大変世話になった」「今まで会ったことが無い男として一目も二目も置く」等と書いていて、それが何故強迫や心裡留保と結びつくのか。それに、西の遺書を見れば、A氏と鈴木の人間性が全く違うことが明確に分かるはずだ。全てが鈴木に大きな原因がある。しかも大事なのは「強迫」をしている人間がわざわざ警察署に出向くのかという事だ。このように全てにおいてA氏に対する言い掛りや印象を悪くさせる手口は通用しない。加えて言うなら、鈴木は警察署と聞いて、自分がしてきた犯罪がバレるのを恐れた。警察と国税に対しては異常に神経を尖らせていた。紀井氏と西が何か話さないか、必要以上に気にしていたことがよく分かるが、紀井氏や西はそのようなことは一切していない〗(関係者より) (以下次号)