〖和解協議後、鈴木は手紙の中でA氏に対して「大変世話になった」、「男として一目も二目も置く」と、感謝の言葉を書いているが、それは口先だけで全然実行が伴っていないどころか、卑劣な裏切りを働く暴挙に出ている。A氏は何も、見返りを求めているのでは無い。3人で契約した「合意書」に基づく株取引の約束を誠実に履行しなさい、と言っているだけだ。巨額の利益が実際に上がっている訳だから、鈴木は何も難しく考える事は無い。約束通りに利益を分配すれば良かっただけだ。ここまで全ての面で世話になりながら、裏切りができる人間は鈴木と青田くらいしかいないと思う〗
〖品田裁判長は、裁判の当事者であるA氏と鈴木の人定を誤っている。この裁判はA氏が悪人で鈴木が被害者という前提で全てが判断されているように思う。合意書の無効判断もそうだが、和解協議に至っては加害者の鈴木が善人で、悪人のA氏に脅迫され、真面な判断力を失い心裡留保状態に追い込まれたうえでの署名押印だったと裁定している。これはA氏の人格と鈴木の人格を真逆に見ているとしか思えない。品田裁判長の裁定は鈴木が被害者だと言わんばかりの判決だった〗
〖長谷川は過去にオウム真理教幹部(死刑判決)の弁護を務め、平林は市川海老蔵の暴行犯の弁護を務めるなど、特異な経歴を有している。あるいは国選で就いたかもしれないので、明確なことは言えないが、普通なら弁護を引き受ける相手ではない。海老蔵に対する暴行犯は、服役後は一時広域指定暴力団に所属したが、すぐに破門され、その後は警察の監視を逃れるために沖縄にいた中で再び事件を起こして話題になったという。平林が鈴木の代理人に就いた背景には、特異なつながりがあることが窺える〗
〖鈴木の虚偽の主張を、どうにも辻褄を合わせる事が出来ないと悟った長谷川弁護士は、内容を捏造した陳述書を証拠として提出するという弁護士にあるまじき手段を取った。弁護士として勝ちに拘るのは当然であっても、証拠の捏造は犯罪だ。多分、高額な報酬に加え、勝訴したら更に上積みされる約束にでもなっていたのではないか。長谷川は金に目が眩み自分が弁護士であることさえ忘れていたに違いない〗
〖鈴木は株取引の利益金470億円を騙し取り、海外に隠匿しその運用利益を含めると今や1000億円超にまで膨れ上がっているとみられる。それと同時にその手口がインターネットで公開され、鈴木の悪名は瞬く間に全世界に轟く事となった。今まで裏で糸を引く存在だったが、とうとう炙り出された恰好だ。それにより例えば国税庁や検察等、鈴木に関心を持つ者から注目され追われる事になるのは当然だが、家族や身内に対しても四六時中周囲の目が気になる生活が永久に続くのではないか〗
〖毎年3月20日には、オウム真理教による「地下鉄サリン事件」で多数の被害者を出した現場の1つである東京の地下鉄霞が関駅で遺族などによる追悼式が行われる。被害者弁護団によれば、この一連の事件で被害者や遺族が受けた損害は38億円余りに上り、今も10億円余りが教団から支払われないままになっているという。こうした中、被害者側はオウム真理教から名前を変えた「アレフ」やそこから分裂した「ひかりの輪」に対して残りの賠償金の支払いを徹底して求めていくという。賠償問題を鈴木の事件に置き換えて考えた場合、不当判決により被告の鈴木本人が謝罪や隠匿資金の返還に応じないようであれば、家族や身内にも請求していくのは至極当然の成り行きだろう〗
〖宝林株の購入作業が終わり、鈴木がフュージョン社の仲介で準備したペーパーカンパニー3社への振り分けも終わった直後から鈴木の身勝手な行動が始まった。鈴木はA氏に内緒で旧知の証券マンである紀井氏を「利益折半」というあり得ない好条件でスカウトした。そして、自主廃業した山一証券の海外責任者だった茂庭という人間も雇い入れた。紀井氏は鈴木の指示で宝林株を売りに出したが宝林株に好材料もない事から株価は停滞したままだった。利益を出す為には宝林株を高値に誘導しなければならない。それには資金が必要だったが、西と鈴木には資金力が無かった。解りきった事だったが2人の考えは甘かった。そこで2人(特に鈴木)は今後の買い支え資金の全面協力を仰ぐために必死でA氏に懇願した〗
〖品田裁判長は「合意書に基づいた株取引の痕跡がない」と裁定しているが、根拠がなく鈴木の主張とも整合していない。A氏側は、株取引は継続して行われていたと主張し、証拠も提出している。鈴木側は全面的に否定しながらも部分的には認める発言をしているにも拘らず何故、品田裁判長は裁定で「株取引の痕跡がない」と断定できるのか。この裁定を何の疑いも持たずに納得する人がいるはずがない〗(以下次号)