〖会社も個人も瀕死の状態の中で悪足掻きをしていた鈴木は、同じビルで東京オークションハウスを営んでいる西に近づいたのだろう。そして、西と親しくなった鈴木は親和銀行の事やFRの資金状況を話すようになり、西に援助を要請した。西も自社の経営を順調そうに見せていたが、内容は火の車だった。西は鈴木の話を聞いてA氏に相談して鈴木への支援を依頼することを思いついた。A氏が了承すれば鈴木との交渉次第で自分の資金繰りも楽になると考えた。西は、精一杯鈴木をフォローした。A氏は西の話を聞いているうちに男気を擽られた。A氏は困っている人を見たら放って置けない性格だった。西の強い要請もあったので躊躇しながらも鈴木への協力を決めたのだった。品田裁判長は訴状を読めばこの事件の背景を充分理解出来た筈だが、鈴木という人間をどのように見たのか。それとも、訴状をよく読んでいなかったのか。よく読んでいなかったならば職務怠慢で裁判結果について大きな責任を負うべきだ〗
〖鈴木が西に近付いた目的は、破綻寸前であったエフアールの資金繰りであったのだろう。西は鈴木から見ればオークションで成功を収めているように見えたのか。既にその時から西を騙し利用する計画を巡らせていたと思う。西の性格を見抜いて、西の心を動かすような言葉を巧みに使いこなし味方に付けて行った。そしてその魔の手はA氏にまで伸びていくことになるが、鈴木にしてみればA氏の財力、人間性、決断力に魅力を感じ、絶対に自分に引き付けて利用しようと企てたに違いない。ここで西の判断が的確であったなら、そしてしっかりとした意思を持っていたなら、A氏を大事件に巻き込まずに済んだであろう。人と人との出会いがここまで人生を左右してしまうというのは何ともやるせない思いだが、それだけ鈴木という人間に対する憎悪も、今後もさらに世界中に拡散するのは当然だ〗
〖西は、鈴木の目論見に協力することにより、自分の資金難も切り抜けたと思う。西はある意味、鈴木より根性の腐った人間だ。バブル崩壊以降、長年にわたって面倒を見てもらい、周囲の人が不思議がるほど可愛がってもらっていながらA氏を裏切る行為は万死に値するが、息子の内河陽一郎は父親に輪をかけるほど人間として最低の男との声も少なくない〗(関係者より)
〖志村化工株価操縦事件で西は逮捕されたが、この事件には鈴木も大きく関与していた、というより主犯格だったので、西の言動によっては鈴木も逮捕されるという状況下にあった。それで鈴木は西の保釈金の立て替え、毎月の生活費(100~150万円)、弁護士費用等を払い裁判が終了するまで大事に扱っていたが、平成15年の夏に西の刑が確定すると、9月に鈴木からの要請で会った際には、「今まで払ってきた生活費等の面倒を見るのを止めたい」と、手の平を返してきたとの事だが、逮捕を免れた鈴木は利用価値が無くなってきた西とも距離を置こうとしたのだから、損得勘定で簡単に態度を変える冷酷非道な人間だ〗
〖鈴木は、平気で大事な約束をするが全てが嘘だった。自分の目的の為には後に証拠となる書類も自ら署名押印して相手を安心させるが、驚くことに裁判では全てを否定した。その上、嘘を上塗りし、ある時は弱者を装い、ある時は代理人弁護士の長谷川弁護士と共謀して事実を捏造し、相手を誹謗中傷する。このようにして自分の金欲を優先させ他人を陥れるのだ。この事件以外にも沢山の人間を犠牲にしてのうのうと生きている人間は鈴木の他にはこの世にいないと思う。このような人間を許しておいては被害者や犠牲者が増えるばかりだ〗
〖鈴木は西の紹介でA氏に会い、西の協力もあってA氏から資金を援助してもらう事に成功した。担保は無く、保証人は西だけだった。倒産寸前で担保価値のないFRの手形を借用書代わりに預けるだけの条件で融資を受けた。しかもA氏の温情で、預けた手形は返済期日の3日前までに現金を持参することを約して、「銀行から取り立てない」という事もA氏に了承して貰っていた。常識では考えられない条件だった。鈴木は、親和銀行事件で逮捕される日を想定しながら西を通じてA氏から融資を受け続けた。そして、逮捕される3日前にA氏を単独で訪れ、現金8000万円とピンクダイヤを販売委託として、それに一度も持参していない絵画を合わせて合計3.4億円で借り出したのだった。鈴木は恐らく、この日で逮捕拘留中の資金繰りにメドを付けたと思われる。それを証拠にFRは鈴木が逮捕拘留されても倒産しなかった。しかし、驚くことに鈴木は最初の借入金も含めてA氏に一銭の返済もしていなかった。この時点でのA氏の鈴木に対する貸付金は元金で約28億円に達していた。A氏の温情や器量の大きさというものを超越した金額だったのではないだろうか〗(関係者より)
〖被告側が罪を逃れるために、弁護士と共に戦術を練り、何とか負けないように方法を模索する事は悪い事ではない。むしろ当然の事だと思う。しかしその方法にも限度や常識があってしかるべきではないか。今回の鈴木と長谷川に至っては、そのやり方が余りにも歪んでいて度を越えている。全てが「虚偽」と言ってもよい程の主張であり、相手を誹謗中傷する事まで平然とやってのけている。証拠の中でも注目される「合意書」について、裁判官は長谷川の主張に影響されて「定義されるべき分配対象利益の内容及び範囲はあまりにも無限定」と、株取引について全くの素人と思える判断をしてしまった。三者協議において、この内容である必要があったことを三人で合意し認めた上で署名している事実を無視している。何故ここまで完全に否定したのか全く理解できないが、しいて言うなら、そこまでして「合意書」を否定しなければ品田裁判長の判決のシナリオが成り立たず、つまり合意書が邪魔であったという事しか考えられない〗
〖裁判官は鈴木の事件に対する判決を大いに反省し、しっかりと襟を正すべきだ。裁判の重要性、判決を下す責任の重さ、法律を扱う専門家が「間違った」では済まされないことを肝に銘じるべきだ。原告と被告は真っ向から相反する主張をするのは当然である。自分に都合のよい主張もするだろう。しかし、そんな事は裁判の常識と言えるのだから、裁判官は双方の嘘を見抜く力をもっと付けるべきだ。そうでなければ公正公平な正しい判決など絶対に下せる筈がない。今回の裁判は絶対に再審しなければ世間の眼が許さない〗(以下次号)